1998
常に街の一等地にあり、圧倒的なセレクションでトレンドの最先端を行くアクアガール。人気セレクトショップが肩を並べる渋谷で、まず課せられるのはその存在をアピールするための視覚効果。周辺からの視認性が高く、エリアのランドマークになる店というコンセプトは、内部がくっきりと街の景観の中に浮かび上がる構造でまとめられた。2層の空間をあえてデザインでゾーニングせず、一つのショーケースとしてとらえ、通りから見える店内の人の動きがゾーニングの媒体となるという発想。外壁は内装の一側面であり、内装は外装の一部となる。これは博多店でも同様である。スケルトン吹き抜けのファザードから少し見えるアイテムを目指して、白いステップを伝って迷い込んでいく楽しさは、ショーウインドーをそっとのぞき込む期待感同様に、ショッピングの楽しさを増す重要な要素。中地下1階から中3階まで5層の個性が重なり合いつつ、そのエッセンスが見え隠れするゲームのような空間デザイン